必要なものだけで暮らしたいと思ったのは、
“減らす”ことが目的だったわけではない。
手に触れるものひとつひとつを、
やわらかく選びたいと思ったからだ。
選び抜くというのは、決して厳しいことではなくて、
むしろ自分にやさしくなるための行為なのかもしれない。
心が整っている日には、自然とものを増やしたくならない。
逆に、胸の中がざわついている日は、何かを手に入れたくなる。
そんな自分の癖に気づいてからは、
“今” の気持ちがどんな状態かを、そっと確かめるようになった。
迎えるものを選ぶとき、迷いが少しでもあるなら、
いったん手を離す。それだけで、心が軽くなる。
選び抜くということは、
自分を大切に扱うということでもある。
これからも、無理に増やさず、
今の自分の呼吸に合うものだけを、静かに迎えていきたい。